18世紀後期〜19世紀初期眠るメドゥーサお守りオニキスカメオリング指輪

メドゥーサをモチーフにした瑪瑙でできた大変美しいシックなカメオです。

メドゥーサの神話は美しいですし、魔除けにもなるので

とても好きなモチーフの一つになります。

メドゥーサは左を向いており翼のある頭を持ち顎の下と髪に蛇が絡まっています。

通常、メドゥーサは静かに眠る姿として描かれ彼女が超自然的な生物であることを示唆しているのは翼だけです。

メドゥーサはゴルゴン3姉妹の一人で海の神ポセイドンと処女神アテナの神殿で関係を持ちました。

怒ったアテナは彼女を罰しメドゥーサを「恐ろしい姿」に変えました。

彼女の髪は無数の蛇になり肌は緑がかった色になったのです。

怪物になった哀れなメドゥーサには彼女と目を合わせた者を石に変える恐ろしい力がありました。

Perseus
1846-1904
Joseph Blanc

The Tarporley Painter, mixing bowl (bell krater) with Perseus,
Athena, and Hermes, about 400–385 BCE. Ceramic, red figure. Gift of Robert E. Hecht Jr.

ヘシオドスの初期の古代ギリシャの詩『神統記』では、

ゴルゴン3姉妹であるステンノー、エウリュアレー、メドゥーサの中でメドゥーサだけが死すべき存在であると書かれ

それゆえ英雄ペルセウスは彼女の首を切り落として殺すことができました。

古代ローマ 2世紀カメオ

メドゥーサは一般的に恐ろしい怪物と見なされていますが

彼女の頭は悪を遠ざける魔除けとしての意味もあります。

古代ローマ時代には恐ろしい神話とは異なり

メドゥーサは魔除けとして愛され

頬が膨らみ可愛らしく表現されたメドゥーサのカメオのお守りも時々見られます。

実際、メドゥーサという名前は古代ギリシャ語で「守る、保護する」という意味の言葉に由来しています。

Medusa
1770 - 1800
Museo Nacional del Prado

今回ご紹介しているカメオのメドゥーサは眠っており、

ペルセウスが彼女の首をはねた瞬間を表現していることがわかります。

メドゥーサの目を見た者は誰でも石になりましたので、

ペルセウスは首を刎ねた後も彼女の目に残っていた力を武器として使用しました。

Perseus and Andromeda
1867-69
Gustave Moreau (1826–1898)

Perseus and Andromeda
1870
Gustave Moreau (1826–1898)

ペルセウスはメドゥーサの首を使って未来の妻であるアンドロメダを海の怪物から救い

彼が育ったセリフォス島の王位も奪いました。

後に彼は切り落とした首を贈り物として女神アテナに献上しました。

メドゥーサの物語はここで終わり彼女の頭は敵を威嚇するためにアテナの盾に取り付けられました。

このカメオもアテナの盾に取り付けられたようにメデューサのように

悪運から身を守ってくれるお守りの役割を果たしてくれると思います。

年代も古く彫りもよくサイズも大きめです、

シックな雰囲気が本当に魅力的なカメオです。

着用画像　動画は後日掲載いたします。