「Judith et Holopherne Horace Vernet作 レプリックオトグラフ 絵画
ここはブルボン王朝最初の王アンリ4世が生まれたゆかりの土地にあるポー城国立美術館です。
正面に見える大きくて美しい絵画は「Judith et Holopherne 1829 (Horace Vernet 1789-1863)」。
この作品はかつてルーブル美術館が買い上げ、その後ポー城国立美術館へおさめられました。
アンティークギャラリーソレイユへ訪れて下さる方は美術館へ行くのも好きな方が多いと思いますが、、、
例えば、、、美術館に所蔵されているこのような素晴らしい作品を見た時、その作品を手元に置く事ができたらどんなに素晴らしいだろう、、、と夢を見たことはありませんか?
19世紀初期、フランスで有名な絵画コレクターであったミッシェル男爵(TRETAIGNE Jean Baptiste Michel baron de (1780-1869))も、このオラース・ヴェルネ(Horace Vernet)の大作「Judith et Holopherne」を見た時に同じ事を考えた人物の一人でした。
当時、美術館が買い上げた作品を個人が所蔵することは不可能でしたから、レプリックオトグラフ、といってオリジナルの作者に美術館所蔵と同じ作品を小さいサイズで注文する事があり、ミッシェル男爵もオラース・ヴェルネに「Judith et Holopherne」のレプリックオトグラフを注文する事にしたのです。。。。
今回ご紹介する作品はミッシェル男爵が注文した「Judith et Holopherne」のレプリックオトグラフです。
作者本人による複製画ですから、もちろんこの絵画を描いたのはオラース・ヴェルネ本人です。
本来ならば美術館にあるべき大変貴重な絵画です。
どうぞご覧下さい。
今回ご紹介するこの作品がオラース・ヴェルネ本人による「Judith et Holopherne」の複製画、レプリックオトグラフです。
このレプリックオトグラフはクオリティが大変高く、29cmx41cms (フレーム含まず)の大きさにも関わらず、鋭い存在感があります。
「Judith et Holopherne」は旧約聖書外伝に登場し、偉大な芸術家達に絵画、音楽、文学など、数々の芸術作品のモチーフとして選ばれてきたドラマティックな題材です。
オラース・ヴェルネ(Horace Vernet) はフランスの画家で、フランス王ルイ・フィリップをパトロンに持ち、素晴らしい絵画を残している画家です。
彼の作品は現在エルミタージュ美術館やルーブル美術館で見る事ができます。
小さな写真ではありますが、どうぞ細部をご覧下さい。
絵画拡大。
絵画拡大。
絵画拡大。
絵画拡大。
絵画拡大。
絵画拡大。
木に金彩が施されたフレームにはH・VERNETのプレート。
絵画裏面。
絵画裏面の左上のラベルです。
?以下記載文?
Vernet (Horace)
R?duction peinte pour Monsieur le Baron Michel (1830)
Par monsieur Horace Vernet
Judith et Holopherne
Ancienne collection Michel de Tretaigne, chirurgien de la Grande Arm?e.
R?duction du tableau qui est au Mus?e du Louvre
H.V dans le casque
オラース・ヴェルネによるミッシェル男爵への「Judith et Holopherne」のミニチュア版の絵画である事、これが軍の外科医のミッシェル男爵のコレクションであった事、この絵画のオリジナルがルーブル美術館にあった事、H・Vのイニシャルは絵画の右下、兜の部分に記されていること。
そして、他のラベルにコレクションを管理する為の作品ナンバー20432が記されています。
これはミッシェル男爵のアートコレクションの一部が1872年2月19日のドゥルオーのオークションで売られた時のカタログの表紙です。このカタログにはコレクション管理番号の20432の番号はありませんが、おそらくこのレプリックオトグラフはこのオークションの前後に売られたと思われます。
当時、ミッシェル男爵は最も有名な絵画コレクターとして知られていました。
ミッシェル男爵は、フランス軍のアンヴァリッドの主任医師であり、パリ統合前のモンマルトルの最後の市長でもありました、そして、マルカデ道りにホテルを所有していた人物です。
ギャラリーソレイユではアンティークジュエリーをメインに扱っておりますが、貴重なオブジェや絵画にも素晴らしい美の世界が広がっていますので、そういった作品にも力をいれていきたいと思っています。