考古学ジュエリー マーキュリー インタリオ 金細工 ゴールド リング 指輪
繊細な手作業によるフィリグリーが美しい希少なアンティークゴールドリングです。
中央には小さな茶色のコーネリアンが留められローマ神話の伝令神マーキュリーの姿が彫刻されていますが、
このインタリオ自体は古代のものではなく、
当時の彫刻師が古典様式を再現しリング本体と同時期の19世紀に制作したものです。
インタリオには趣のある美しい石が選ばれており、後方から光を当てると、
石全体が深い琥珀色から透明感のあるオレンジ色へと変化し味わい深い縞模様が浮かび上がります。
リングのシャンク部分には華やかな金細工が施され、
19世紀イタリアの名工カステラーニが確立したエトルリア・リバイバル様式の影響が色濃く感じられるデザインです。
1860年代、考古学的発見への熱狂を背景に生まれた考古学様式ジュエリーは、
ローマからパリへ、さらにヨーロッパ各地の上流社会へと広がったまさに流行の最先端でした。
本物の古代ローマのインタリオは当時すでに数が限られ、
考古学ブームの高まりとともに教養ある富裕層の間で熱心に蒐集される憧れの対象となっていました。
その一方で、古代の図像や彫刻様式を再現したものや神話の世界を19世紀の感性で自由に再解釈した、
新しいインタリオも制作されるようになります。
このリングに留められたマーキュリーのインタリオもそうした古代への憧れと19世紀ならではの美意識から生まれたものです。
このリングが制作された1860年頃はエトルリア古代装身具の再解釈が国際的に脚光を浴びていた時期にあたり、
古代趣味ジュエリーが隆盛を極めた、この時代を象徴する一品です。
右肩部分に修理跡がございますが強度には問題がなく日常的にご着用いただけます。
お写真では拡大されているため、大きく写っておりますが
注意深く確認しない限り目立つものではありません。