Louis Rigollet 1940年〜1950年頃 ヴィンテージブローチ 傘を持つパリジェンヌ 18金 ダイヤモンド
頭からスカーフを巻き傘を手にたたずむ婦人の姿を描いた詩情あふれるアンティークブローチです。
18kで丁寧に彫金されスカート部分には6石の小さなダイヤモンドがあしらわれ上品な輝きを添えています。
傘の部分など大変立体的な作りになっています。
1940〜1950年代、頭からふわりと巻いて顎の下で結ぶヘッドスカーフは当時の欧米諸国で広く親しまれたファッションでしたが、
なかでもパリの街を歩く女性たちにとっては洗練されたエレガンスの象徴として特別な意味を持っていました。
風や雨から髪型を守るという実用性を備えながら顔まわりを美しく引き立てる装いとして、
当時のパリのファッション写真にもたびたび登場します。
シルクのスカーフをコートやドレスに合わせ、傘やハンドバッグ、手袋とともに身につける姿は、
戦後のパリに花開いた軽やかで女性らしいエレガンスを物語っています。
本作に表された婦人の姿にも、そうしたこの時代のパリジェンヌの面影が感じられます。
本作は、あの著名なジャック・ラクロッシュ(Jacques Lacloche)のもとで制作を手がけていた
職人のルイ・リゴレ(Louis Rigollet)の手によるものでマークが打ち込まれています。
ラクロッシュはこの「婦人像」のシリーズを数多く制作しており資料としていくつかの類似作をご参考までにお送りします。
興味深いことに本作はラクロッシュのカタログには掲載されていません。
これはおそらくリゴレ自身のアイデアだったものの、ラクロッシュ側が採用せず、刻印(サイン)も入れなかったため、
リゴレが自身の名前で(あるいは無銘のまま)販売したのではないかと考えられます。
そのため本作は量産されたラクロッシュ作品ではなく稀少な一点物としての価値を持っています。
雨の日の散歩をモチーフにした可愛らしくもどこか物語性を感じさせるデザインはコレクターの心をくすぐる逸品です。

