18世紀末 イギリス 愛のセンチメンタルリング
18世紀末、1790年頃のイギリスで制作されたセンチメンタルリングです。
縦長のオーバル型ベゼルにはアイヴォリーの上に水彩で描かれた細密画が収められ、
その上にはふっくらとしたガラスカバーが付けられています。
描かれているのは愛の祭壇の前で女性が花を捧げている美しい情景で、
祭壇には炎が灯され祭壇部分は繊細な金線やパールで飾られ、
そのまわりには小さな花々も描かれ小さな画面の中に愛や祈り追憶を思わせる
ロマンティックな世界が広がっています。
女性は柔らかな白から淡いクリーム色を基調としたドレスをまとい、
腰から背中にかけては青みを帯びたリボンまたはショールのような布が添えられています。
白く清らかな衣服と深みのあるブルーの差し色が美しく調和し
愛や祈り追憶を思わせるロマンティックな雰囲気を生み出しています。
小さな画面の中に水彩による繊細な筆致とパールや金線による立体的な装飾が組み合わされた大変魅力的な作りで、
18世紀後期のセンチメンタルジュエリーらしい愛情や想いを象徴的に表現したリングです。
アームには細やかな彫り装飾が施されており横から見た姿も美しくジョージアン期らしい優雅な趣があります。
この種の細密画リングは細密画部分だけが残り後世にリング部分が作り替えられているものも多く見られますが、
こちらはリング部分も当時のオリジナルです。
また、全体として大変良好な状態を保っていますが
細密画内の祭壇部分に施された撚り線状の金属装飾が2か所小さく外れております。
赤丸で示した写真を掲載しておりますのでご確認くださいませ。
全体として大変良好な状態を保っていますが、写真の赤線で示した部分の
細密画内の祭壇部分に施された撚り線状の金属装飾が2か所小さく外れております。