東ローマ エジプトorシリア 1世紀 ゼウス インタリオ リング 指輪
柔らかな光をたたえるオレンジとホワイトの瑪瑙に静かに腰掛けるゼウスの姿が刻まれた1世紀頃のインタリオ です。
右手にはアトリビュートである鷲を乗せ、足元には小麦が表現されています。
一見すると古代ローマの伝統的な神像表現に見えますが、
線の運びやモチーフの表現の仕方にはどこか穏やかで東方的な優しさが漂っており、
ローマ文化がエジプトやシリアの土壌の上でゆるやかに変化し
古代の神話が東方の光と共に変容していったことを静かに語りかけるようです。
金のリングは19世紀に整えられたもので厚みがあり
コリント式の柱頭を思わせる装飾が添えられた美しい作りで
古代ギリシャ風のメアンダー紋様がベゼル裏面を飾ります。
このように大型で美しい石のインタリオはとても珍しく
リングも古代の芸術を取り入れたデザインで大変上質なものになります。
シックで知的な印象の美しいリングです。

