Krementz クレメンツ アールヌーヴォー エナメル 天然真珠 ネックレス
20世紀初頭のアメリカで老舗のクレメンツにより制作されたアール・ヌーヴォー様式の大変繊細なネックレスです。
柔らかく伸びる若葉が金線で優雅に息づくように構成され、
グラデーションを帯びた淡いグリーンのエナメルが深みとみずみずしい生命感を添えています。
中央の小さなダイヤモンドがきらめき、周囲に配されたパールが柔らかな光を放ちます。
金のチェーンは肌の上でとけるように馴染んで、まるで光そのものが流れているよう
動くたびに微かな揺らぎが生まれ
アール・ヌーヴォーの自然のリズムが静かに響くようなネックレスです。


アメリカのジュエリーですので14kが使われていることは普通のことになります。
14kは品質がよくないジュエリーが多いですが
こちらは綺麗な作品にまとまっていると思います。

このネックレスはこちらの古いアンティークの箱に収められた状態で買い付けましたが
クレメンツの記載はないので
おそらく、このネックレスを販売したお店の箱なのかもしれません。
〜 Krementz(クレメンツ)〜
Krementz(クレメンツ)は19世紀半ばにドイツ移民のジョージ・クレメンツが設立した
アメリカの老舗ジュエリーブランドで100年以上の歴史を持つ企業です。
創業の地ニュージャージー州ニューアークは、かつて革・ビール・ジュエリーで知られた街でしたが
他の産業が衰退する中でもKrementz社は存続しジュエリー業界の代表的存在となりました。
会社の転機は男性用の硬い襟を留める「ゴールドカラー・ボタン」の発明でした。
これによりクレメンツの名は世界的に知られるようになり後に金の張り技術を使って大量生産に成功します。
その後、女性向けのファッションジュエリー、エナメルやカラーストーンを使ったアール・ヌーヴォー作品を制作し、
さらにアール・デコ期や世界恐慌の時代には電気メッキやゴールドオーバーレイ製品に注力することで、
他社が倒産する中でも成長を続けました。
後年にはウェディングリングやエンゲージリングも展開し、
アメリカのジュエリー史における成功企業としての地位を確立しました。