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秘密の言葉遊び ”rebus” のカーブドアイボリーの指輪

秘密の言葉遊び ”rebus” のカーブドアイボリーの指輪
18世紀フランスのアイボリー細工の産地として名高いディエップの極めて珍しいリングをご紹介致します。

このような繊細なカーブドアイボリー自体がとても珍しいのですが、

この作品はただ珍しいだけではなく、”rebus”(レビュ)と呼ばれる独特の言葉遊びで、

当時のフランスの上流階級の間で好まれた詩的かつ遊び心ある愛情表現が示されている、

アンティークとしてとても魅力的な作品なのです。

そして、通常、このようなカーブドアイボリーは箱の上に装飾としてセットされている場合が圧倒的に多いので、

リングに仕立てられているのは極めて極めて稀になり、

その希少性からリングのカーブドアイボリーは箱よりもずっと高額になります。

また数の多いイギリスやドイツのカーブドアイボリー作品よりも

フランスのカーブドアイボリーの方が珍しいのです。

ですから、

1、繊細なカーブドアイボリー作品であること、

2、rebusであること、

3、箱ではなくリングに仕立てられている事、

4、フランスの作品であること、

という珍しい作品である条件が多く揃っていて、かつ仕上がりも美しいという、

見つける事が難しい素晴らしいリングです。

このように希少価値がとても高く、

さらに当時の上流階級のエスプリを強く感じさせるアンティークリングをご紹介出来るのは

パリで毎日作品を探しているからこその収穫です、

ある日突然パリに来ても見つける事は難しいと思います。

このような作品を皆様にご紹介できる事が本当に嬉しく、

私自身もアンティークディーラーとしてこの作品に出会えた事に大きな喜びを感じています。

アンティークならではの深い魅力に溢れた逸品の指輪をどうぞご覧下さい。





深いブルーがアイボリーをよく引き立たせています。

まさにディエップならではの繊細な彫りと完成度の高さ、、、

これだけの小さなサイズにこれだけの造形を彫り上げる事自体がまず非常に素晴らしい技術です。

大きさはこれくらいですから、いかに、この作品が繊細かお分かり頂けると思います。





柱の隙間なども1ミリに満たない驚くべき繊細さでミスなく完璧に仕上げられています。

18世紀当時のカーブドアイボリー作品がいかに優れていたかがわかりますね。

そして、このような作品は注文で作られた作品ですから、

ミスした場合はもちろん最初から全て作り直しです。

こんなに繊細な作品をミス無しで作ってしまう職人の並外れた精神力と集中力を感じます。

手前の植物が一部修復されていますが、制作年代と希少性を考えれば問題のない修復です。





アイボリー細工にレビュとして描かれている言葉は、

このままではフランス人でも意味不明で読む事ができないので、

モチーフや配置、添えられた言葉など、全体の装飾にヒントがありますので、

読み方を謎解きのように考えます。





柱の上には二羽の鳩、鳩は愛と美の女神ヴィーナスのアトリビュートですから愛のシンボルです、

このリングがラブジュエリーである事がわかります。

二羽の鳩の足下は修復がされていますが、制作された年代、希少価値を考えれば全く問題ない修復です。





柱の下には犬がいます、これは貞節のシンボルで、

これもラブジュエリーによく使われるモチーフです。

そして、右下のオーバル型の装飾には、、、”sacr? ? l’amiti?” と記されていますが、

これでは意味不明です。

そこで、オーバル型の装飾は古いフランス語で con を表しているので

“sacr? ? l’amiti?”の前に con を足して、”consacr? ? l’amiti?”

とすると、 友情に捧げる となり意味のある言葉になります。

この友情は通常の友情とは異なり、愛情を友情として表現した当時の控えめな愛情の表現の仕方です。

そして、この写真だと良くわかると思いますが、この作品は柱も犬も植物も、

楕円の装飾も全て一つのアイボリーから彫り上げられて繋がっているのです。





中央の柱の文字も読んでみましょう、

上から読んでも下から読んでも意味不明なので、

そのまま読むのではなく何か工夫が必要なようです。

そこで文字の位置に注目してみました、

柱に文字が書かれているので、高さが関係するのかもと思い、、

“pir”の下に “un” があり、

“vent” の下に “vient”があり、

“venir”の下に“d’un”がある、、、

ということで、それぞれの文字の間にフランス語で 下 を意味する 

sous の音を間に入れてみます。

すると、、、

“d’un” sous ”venir” “vient” sous ”vent” “un” sous “pir”



“D’un souvenir vient souvent un soupir” となり、やっと意味のあるフランス語になりました。

意味は 過去の思い出に溜め息をつく です。

過去を思い出して溜め息をついていますから、ニュアンスとしては、

恋人との素敵な過去の思い出が悲しくて溜め息をつく、という感じでしょうか。

愛の苦しみを表したセンチメンタルな意味が隠されていました。

実はこの作品、フランス上流階級らしい楽しい言葉遊びで、

同時にもう一つの意味と感情が隠されています。興味のある方はお問い合わせ下さいね。(^_^)

この指輪は一目見ただけでは、何やら文字が書かれている美しい細工の指輪で終わってしまいますが、

実はこうした意味が隠されているところが、この指輪の最高の魅力なのです。

当時の上流階級の人々もこんな風に謎解きを楽しんだのだろうと、

美しい小さな宝物を通して自分が当時の人物になったような想像が出来る事は、

時を超えて感性を揺さぶる上質な楽しみなのです。。。





ガラスの淵はもちろん丁寧に美しく面取りがされています。

ガラスのカバーにごく僅かな欠けがありますが、制作年代と希少性を考えれば問題ない範囲のダメージです。





厚みのあるガラスです。





べゼル裏を見ると、この作品が全てオリジナルの希少な作品である事がわかります。

べゼルとシャンクが別々に付けられた、

2つの作品を一つに繋げた作品も沢山ありますから気をつけて見て下さいね。





サイズ変更可能です。





過去を生きた人の繊細な思いが感じ取れるアンティークジュエリーならではの魅力に溢れた指輪です。

実は、現代のフランス人でも、このリングの意味が分かる人は殆どいません。

例えば、この指輪を所有する人が意味を理解していない場合、

この指輪の最も美しい魅力が失われてしまうことになります。

この指輪が作られた18世紀当時には本来の意味と価値が正しく理解され、輝いていた作品であった事を考えると、

それはとても悲しむべき残念な事です。

世の中には本来の意味がわからなくなってしまった美術作品が沢山ありますが、

この作品は数百年近くを経てなお、本来の魅力が正しく理解され、輝き続ける事が出来るとても幸運な作品です。

18世紀フランスの上流階級のエスプリが強く感じられ、

このリングを楽しんだ当時の人たちの感覚が深く読み取れる、、、

こういったアンティークこそ本当の意味で価値があり、

アンティークジュエリーらしい魅力に溢れたとても面白い作品なのです。

是非、その素晴らしさを感じとってみてさい。

ジュエリーとあると同時に

純粋に小さな美術品としても価値ある作品です。

この作品が、作られてから数百年間そうだったように、

これからもアンティークを愛する人の手から手へ大切に伝わっていく事を心から祈っています。
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国 名
フランス ディエップ
年 代
1770年〜1790年
素 材
アイボリー ゴールド
サイズ
3.3cm×2,1cm 7,4g 15号

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