中世 12世紀 ガーネット ゴールド リング 指輪
フランスのリヨンの近くのLe Pont-de-Beauvoisin (ル・ポン=ド=ボーヴォワザン)の
小さな礼拝堂の近くで12世紀のコインとともに発見されたゴールドとガーネットの大変希少なリングです。
その様式は、フィリップ・オーギュスト(1180年~1223年)の治世によく見られるものになります。
中世においてゴールドは本当に希少であった為に、ゴールド製、しかも美しく透明感のあるガーネットまで留まってい
るようなリングは当時とても高価なものになり、
オリジナルの持ち主は大変位の高い裕福な貴族女性であったことが窺えます。
中世のこのタイプのリングは通常は15〜13世紀に稀に見られるもので、
12世紀という年代の古さは格別で本当に古のロマン溢れる美しいリングだと思います。
12世紀のフランスにはAliénor d'Aquitaine(アリエノール・ダキテーヌ)という女性がおり、
彼女は最も裕福で位の高い貴族女性の一人で、
2回の結婚によりフランス王妃でありイングランド王妃でもありました。
彼女の子孫が各地の君主や妃になったことでヨーロッパの祖母とも呼ばれています。
細身の繊細な作りのリングになります。
数百年の間、土の中に埋まっていたので全体的にコンディションは良いのですが、
リングの形はやや歪になっています。
形を整えることもできなくはないと思いますが、
リングの強度を考えるとこのままにしておいた方が良いでしょう。
フープ部分には縄のような彫金が施されています。
小さく細いリングですが、ところどころしっかり中世のリングの作りの特徴がでています。

