古代ローマ1世紀の大型のガーネットのインタリオです。
稀に見る素晴らしい彫り、サイズも大きくて素材も美しく
美術館級の大変希少な作品だと思います。
何とも言えない深みを感じる色のガーネットが使われています、
大変深くはっきりした彫りでどこから見ても美しく
裏から光を当てて見ても神秘的です
彫りの深さによって色の濃淡が違うのも味わい深いです。
モチーフは古代ローマ皇帝アウグストゥスの妻リウィアです、
彼女は豊穣神ケレスとして手には豊穣のシンボルであるコルヌコピアを持った姿で表現されています。
このモチーフは大変長く愛され、古代ローマ時代から19世紀くらいまでインタリオ・カメオとして作られていました。
リウィアが芸術作品で豊穣神ケレスとして表現されるのは、
彼女がローマ社会において理想的な母親、皇后、そして国家の豊穣と平和の象徴として崇められていたからです。
ケレスの象徴的な役割を通じて、
リウィアはアウグストゥスの治世における
ローマの安定、繁栄、社会秩序の象徴として描かれ、
その存在が国家の未来を支えるものとして強調されたのです。
通常の一般的な古代ローマのインタリオのサイズは1cm前後ですが
このインタリオのサイズは22.5x17 mmsあり
古代ローマのインタリオの中では一際大きなサイズになります。
このような大きなインタリオはとても珍しく
今までにもあまり扱ったことはありません。
ケレスとして表現されたリウィアは威厳に満ちており
手に持ったコルヌコピアも大きく表現されて大変華やかです。
例外的な大きさを生かした力強い彫りだと思います。
ガーネットは透明感があり深い赤色で大変美しい色です。
高品質のインタリオとして綺麗に丁寧に磨かれて仕上げられているので
素晴らしい艶を感じます。
特別に高品質な古代ローマのインタリオをお探しの方におすすめの作品です。
ルーブル美術館 ケレスとしてのリウィア 大理石像
紀元20年頃
デメテル(ケレス)のカメオ 古代ローマ 紀元前1世紀
リング 18世紀後半
サードニクス
英国女王のコレクション
A catalogue of impressions in Sculptur of antique and modern gems (1775) より
類似作品
ジェームズ・タッシー(1735年 - 1799年)は宝石彫刻家でした。
彼は、1775年に『古代および現代の宝石の彫刻のカタログ』という本を出版しました。
この本は、当時の最も有名なコレクションから集められた
インタリオ(凹型彫刻)の石膏印刷のコレクションとともに販売されました。
粘土に押した画像です。
古代の大理石像のような迫力のある素晴らしい彫りが浮かび上がっています。
赤丸で囲んだ部分は粘土に押した時にもう少し彫りが浮かび上がると思いますが、
このインタリオは繊細なので粘土を強く押すことは避けました。