紀元前4世紀 古代ギリシャ 古代の貴婦人 もしくは 女神ヘラ シルバー リング 指輪
古代ギリシャ時代の非常に珍しいシルバー製の指輪です。
シルバーは金に比べて腐食しやすく壊れている場合が多いのですが、
この指輪は非常に良い状態で残っていてくれました。
ベゼルはやや曲がった楕円形をしており座っている女性の姿が彫り込まれています。
女性の表現は細かく、髪を結っている様子やキトンのドレープなどもよくわかり見応えがあります、
左手に持っている輪はパテラもしくは花輪でしょう。
この女性は家庭の守り神であるヘラを表現したものかもしれません。
古のシルバーリングとして原型を保っており状態は非常に良いですが、
シルバー製ですので金よりは強度が落ちます。
日常生活で気軽に身につける指輪というよりは
時々身につけたり古代ギリシャ芸術のコレクションとして楽しむ指輪になりますので、
指輪を身につけた手で重たいものを持つこと等は避けてください。
このタイプの指輪の多くは博物館に展示されていますが、
この指輪自体は非常に珍しく市場で出会うことは滅多にありません。
古代ギリシャにおいてシルバーの使用は裕福な人々に限られており、
他の人々は青銅の指輪で満足していました。
参照:F.H. Marshall, 「指輪のカタログ ギリシャ・エトルリア・ローマ
古代品部門、ブリティッシュミュージアム、ロンドン、1907年、参照番号1066」