紀元前4世紀 オールオリジナル エトルリア ヘリコン山 ヒポクレーネのペガサス リング 指輪
紀元前4世紀に制作された美しい古代エトルリア時代のオールオリジナルのスカラベリングです。
古代エトルリア時代のスカラベでオールオリジナルで綺麗な状態で残っているものは大変珍しく、
特にこのスカラベはギリシャ神話に登場する詩的なモチーフが彫り込まれている特別なものになります。
モチーフはギリシャ神話におけるヒッポクレーネに関連するものです。
ヒッポクレーネはヘリコン山にある泉で、ムーサ(美術の女神たち)にとって神聖な場所でした。
この泉は、翼のある馬ペガサスが地面を蹄で蹴ったことによって生まれ、
その名前は馬の泉、ヒッポクレーネと名付けられたのです。
このヒッポクレーネから湧き出る水を飲むと
芸術に必要な詩的なインスピレーションがもたらされるとされています。
ヒッポクレーネは様々な文学作品で詩的なインスピレーションの源として言及されています。
ヘシオドスの『神統記』、ペトラルカの叙事詩「アフリカ」、
そしてカモンイスのポルトガル叙事詩「ルシアード」、
ジョン・キーツの詩「ナイチンゲールへのオード」、
ヘンリー・ワズワース・ロングフェローの詩「人生のゴブレット」などでヒッポクレーネが登場し、
それぞれの作品ではこの泉からインスピレーションを得て偉大な詩を創造する願望が表現されているのです。
エトルリアのスカラベ自体が珍しいものですが、
現存するものの多くは彫りがざっくりしたものであったり、コンディションが悪い物が多いのですが、
このスカラベは彫りも非常に美しく状態も完璧です。
作られてから殆ど触れられずに地中で眠っていたものと思います。
ゲッティ美術館に類似作品が所蔵されていますので、
参考にご覧ください。