紀元前3〜1世紀 ディオニソスと喜劇のマスク ホワイトカルセドニー インタリオ リング
紀元前3世紀〜1世紀に製作された共和制ローマの美しいインタリオ、
細部まで精巧な彫りの優雅な立ち姿のディオニソス神がモチーフです。
ディオニソス神のアトリビュートであるテュルソスと呼ばれる松ぼっくりの形の長い杖を持ち、
左腕は台座にもたれかけ右手に持った喜劇のマスクを見つめています、
脚には薄い布が巻かれ、腰をくねらせたポーズで描かれています。
喜劇のマスクを眺めているディオニソスのインタリオというのは非常に稀で希少なモチーフで、
神話のモチーフとはまた違った神が過ごすプライベートの豊かな時間が表現されていると思います。
石は柔らかな朝靄がかかったような雰囲気の美しいホワイトカルセドニーです、
彫りは大変緻密なのですが、透明の石の為に彫りははっきり見えず、
見る角度によって時折ふわっと彫りが浮かび上がるような雰囲気があります。
リングの金が石を通して反射すると
霧の中を黄金色の光が輝いているようで大変神秘的な雰囲気になります。
大型で彫りも石も美しく、
ディオニソスが喜劇のマスクを手に持って眺めているという大変珍しく優雅なモチーフですので、
とてもお勧めのインタリオ になります。
類似作品
ゲッティ美術館 フォルテュナ インタリオ
紀元前225–175
粘土に押すと彫りの美しさが良くわかると思います。
リングは現代の作になります。
大型の美しいインタリオリングです。