中世 15世紀 イコノグラフィック クリストフォロス ゴールド リング 指輪
大変希少な15世紀の美しいゴールド製のイコノグラフィックリングです。
イコノグラフィックリングとはベゼルやショルダーに、
リングの所有者の守護聖人や聖家族を彫り込んだリングのことで中世の人々の信仰が図像に現れています。
また、聖人が刻まれるだけではなく内側や外側に文字が刻まれる事もあります。
主に結婚や新年の祝いの品として好まれた美しいリングです。
今回ご紹介しているイコノグラフィックリングにはクリストフォロスが刻まれています。
伝承ではクリストフォロスは元々はレプロブスという名の巨体のローマ人だったと言われています、
キリスト教に改宗したレプロブスは人々に奉仕するため、
大きな体を生かして深い川を渡る人々を助けていました。
ある日、小さな子供が川を渡るのを助けてほしいとレプロブスに頼みました、
快く引き受けたレプロブスでしたが、子供の体重がどんどん重くなり、
レプロブスでもやっとの思いで川を渡りきりました、
レプロブスはこの子供は只者ではないと気がつき、子供に名を尋ねると
子供は私の名はイエス・キリストであると答えました。
川を渡りきったレプロブスにイエスは、これからはクリストフォロスと名乗るように伝えました。
クリストフォロスにはキリストを背負う者という意味があります。
シャンクには花の彫金とフープにはねじり模様が刻まれています。
薄い作りで軽く、イコノグラフィックリングの中では小振りで可憐なイメージのリングです。
素朴な温かみのある彫りが指輪の雰囲気によく合っていると思います。