14世紀後期?〜15世紀初期 四聖人 中世 イコノグラフィック ゴールド リング
大変希少な15世紀の美しいゴールド製のイコノグラフィックリングです。
イコノグラフィックリングとはベゼルやショルダーに、
リングの所有者の守護聖人や聖家族を彫り込んだリングのことで中世の人々の信仰が図像に現れています。
また、聖人が刻まれるだけではなく内側や外側に文字が刻まれる事もあります。
主に結婚や新年の祝いの品として好まれた美しいリングです。
今回ご紹介しているイコノグラフィックリングは、
4人の聖人がリングに一周くるりと刻まれているタイプで、イコノグラフィックリングの中でも極めて珍しく
美術館や専門書でも数えるほどしか見たことがありません。
また、彫りのタッチがイコノグラフィックリングの中でも本当に初期のものですので、
そのような意味でも味わい深さを感じる魅力的なお品物です。
アンティオキアの聖マルガリタ
このイコノグラフィックリングは初期のもので、
彫りにもその特徴が出ています。
イコノグラフィックリングは14世紀から作られ始めましたが、
初期のものは彫りが荒くざっくりした表現のものになります、
年代がルネサンスへと近づくにつれて、徐々に洗練された細やかな彫りになっていきますが、
初期のリングは肖像としての聖人が彫られていることが重要であった為です、
一番わかりやすいのは手がとても大きく彫り込まれていることでしょう、
そういった意味でも初期のイコノグラフィックリングは大変興味深いです。
左 15世紀後期 イコノグラフィックリング
右14世紀後期?〜15世紀初期 イコノグラフィックリング
初期と後期の彫りのタッチの違いを感じて頂けると思います。
髭の生えた聖人 十字架と聖書
クリストフォロス
アレクサンドリアの聖カタリナ
4面のパネル状に聖人の肖像が彫り込まれており、
指輪の形は四角いですが、内側は丸く仕上げられているので通常のリングのはめ心地と同じです。
サイズ変更はできません。
参考作品 イコノグラフィックリング
大英博物館
参考作品 イコノグラフィックリング
ヴィクトリア&アルバート ミュージアム