美の女神ヴィーナスがモチーフの美しいインタリオのリングです。
深い森のような濃い緑色のプラスマにヴィーナスが深く彫り込まれています。
モチーフはウェヌス・ウィクトリクスと呼ばれており、
これは勝利のヴィーナスという意味です。
美の女神ヴィーナスには添え名があり、女神の異なる側面を表したりする際に用いられました。
ウェヌス・ウィクトリクスは美の女神ウェヌスの武装形態で、
その力でスッラやカエサルに勝利をもたらすことができたと言われていますし、
彫り込まれている武具は軍神マルスの兜、盾、槍でもあり、これは愛によって軍神マルスに勝利した、
愛が力に勝利したことも表しています。
ウェヌス・ウィクトリクスはインタリオでは斜め後ろ姿の半裸のヴィーナスと武具の組み合わせで表現されますが、
数あるインタリオの中でも特別に美しいモチーフですので気に入っています。
複雑な構図の為、彫り込むのが難しく、技術の高い彫刻師のみが作ることができたと想像しています。
ウェヌス・ウィクトリクスは今までに数個扱ったことがあり、サイトにも掲載している為、
よくあるモチーフかと勘違いされてしまうかもしれませんが、本来とても希少なモチーフですし、
美しいものも滅多にありません。
古代ローマのインタリオは出来不出来の差が激しく、何を彫っているのか分からなかったり
面白みのないモチーフであることが殆どです。
このインタリオは珍しいウェヌス・ウィクトリクスがモチーフ、はっきりとした素晴らしい彫り、
美しく希少なプラスマという石が使われており、モチーフも彫りも石も全てが揃ったインタリオは本当に珍しいです、
古代ローマのインタリオの中でもなかなか見つけられない高品質な作品になります。
リングは18k製で、古代ローマのインタリオリングのデザインを元にして
職人に作らせたリングでずっしりと重い作りです。
時を超えた美しい古代ローマのインタリオをいつでも身につけていられるのは
とても幸せなことですし、
自分の楽しみとしての精神的な深い満足感が得られる古代ローマの美術品です。
インタリオは世界最小の彫刻美術作品と言えると思います。
写真では大きく見えていますが、実物はとても小さなもので、
インタリオの大きさは僅か1.2cm×0.9cm程になります。
石の上部が若干石灰化して、白く霧がかったようになっていますが
ごく僅かですので価値には影響はありません。
この画像だとよく分かりますが彫った部分は丁寧に磨かれています、
光を反射すると綺麗な艶が感じられて、
磨いていない部分との対比でよりはっきりと彫りが浮かび上がります。
右側は粘土に押した画像です。
インタリオは粘土に押すと彫りがはっきり分かります、
小さな石に彫り込まれているのが信じられないようなクオリティです。
美しいインタリオですので、裏から石に光を当てて楽しむことが出来るように
裏面はオープンセッティングにしています。
古代ローマのインタリオの中では小さすぎず、大きすぎない丁度良いサイズです。
石をキャンバスにするようにモチーフが伸び伸びと彫り込まれています。
目に優しい緑色で心癒される美しいインタリオです。