古代ローマ1世紀〜2世紀　時を超えてこちらを見つめるヴィクトリー　オレンジコーネリアン　インタリオリング

勝利の女神ヴィクトリーがモチーフのインタリオです。

ヴィクトリーはインタリオに多く見られるモチーフですが、

このヴィクトリーはとても面白い表現をしています、

椅子のような物に腰掛け、少し休んでいるような構図です、

手には、勝利のリボンと椰子を手にしており、

足元には勝者に送るワインを置いています。

これは、恐らくですが、既に勝利を手にした競技者などが

ヴィクトリーへのお礼で作らせたインタリオでしょう、

だから、勝利を与えるという、一仕事を終えたヴィクトリーが

腰掛けて休んでいる構図なのだと思います。

初めて見る面白い構図のインタリオで

古代ローマ人のユーモアを感じます。

石の色はオレンジがかった明るい赤で大変綺麗です。

裏から光を当てた時の様子を見ていると、

遥か古から、腰掛けたヴィクトリーがこちらを見つめているような

不思議な感覚を覚えるのも、このインタリオの魅力でしょう。

構図もバランスがよく、楕円形の石の中にモチーフが綺麗に絵画のようにまとまっており、

チャーミングな仕上がりのインタリオです。

石の表面にはあまり傷がなく、彫った部分もとても綺麗に磨かれており、

全体的に艶やかな仕上がりのインタリオです。

粘土に押すと、

ヴィクトリーが片足を曲げて腰掛けているのがよく分かりますね。

粘土の画像ですと、ヴィクトリーの両肩と、腕の下に羽の一部が表現されているのが分かりますでしょうか?

正面から見た羽を表現してあって面白いですね(^-^)

そして、腰掛けたヴィクトリーが古代から石を通してこちらを見つめているような

そんな感覚も覚える不思議な魅力を持つインタリオだと思います。。。