素晴らしいエナメルミニアチュールのピアス。

モチーフは美の女神アフロディーテと軍神アレスです、

ところどころに凹凸が感じられるカメオのような立体的な表現、

繊細で巧みな陰影で神々の横顔を描いたエナメルが施されています。

指でエナメル部分に触れると凹凸を感じるほどに、盛り上がっており、

滅多にないクオリティのエナメルミニアチュールだと思います。

実物は画像よりもずっと素晴らしいお品です。



この写真だと、エナメルが盛り上がっているのをよく感じて頂けるでしょうか?

アフロディーテの頬、額、イヤリング、編み込んだ髪型など、

ところどころ細かくふっくら盛り上がっています、

このような立体的なエナメルを作ることは大変高度な技術が必要で、

製作することが出来たエナメル職人も限られていました、

サインはありませんが、恐らくエナメラーのPaul Grandhommeの作品と思われます。

エナメルの地の色はほぼ黒色に見えますが、

光の角度によって深い赤茶色にも見えて美しく、

ところどころ金彩でティアラや髪の流れなどを表現しています、

白黒のフレームも綺麗な仕上がりです。



軍神アレスも同じくヒゲや兜が盛り上がったエナメルで表現されています。



参考例　ソレイユにてご紹介致しました。

グリザイユ　エナメル　ブローチ

Paul Grandhomme



今回ご紹介しているエナメルピアスと同じく白黒の表現、
細い金彩がポイント使いされています。



Mars, Venus And Cupid

1570年

Paolo Veronese



エナメル部分は全体的に丸く凹んでいます。

大変美しいエナメルでとても良いコンディションです。



ピアスの金具はオリジナルではありません。

恐らく、何かのパーツを使ってピアスに仕立てたものだと思われます、

元が何のパーツであったのかは分からないので、

それを想像するのも楽しいと思います(^-^)

どちらにしても、大変クオリティの高い贅沢なエナメル細密画のパーツです。



モノトーンのお洋服に合わせると素敵だと思います(^-^)