とても貴重で高品質の手帳で
滅多にない贅沢なアンティーク小物と思います。

1820年頃の品物で、角度によって色合いを変えるメタリックな美しい深い青色に
海に浮かぶ泡のような金彩の装飾、合金で華麗な細工の縁取りが施されています。



中央には立体的な彫金で二人のエロスが花輪を持ったポーズで表現されており豪華な手帳です。
 アルファベットで souvenir スーブニール　と言う文字が彫金されていますが、
これはフランス語で、思い出の品、お土産などを指します。





中には、当時大変人気のあった劇作家ガブリエル・ルグーヴェが書いた
詩集 Le Mérite des femmes (女性のメリットという詩で、女性の素晴らしさが細かく描写されています) の小さな本と、、



綺麗なイラスト入りのカレンダーがセットされています。



詩集 Le Mérite des femmesはベストセラーの詩集で
19世紀中には少なくとも30回は版を重ねました。



作者　Gabriel Legouvé (1764-1812)



この小さな本とカレンダー(若干ダメージがありますので、そっと扱う必要があります)は外れますので、
中に小さなメモ帳やミニノートを挟んで持ち歩いて使うこともできます。



剣型のペンを差し込むと、ピタッと閉じる作りになっており、
メモ帳もサイズをきちんと選べばスルッと落ちたりしないと思います、
小さなポケットもついており、メモ等が入れられるようになっています。





剣型のペンは、先が若干曲がっており、新しい芯は入れることができなくなっておりますが、
どちらにしても大変使いにくいので、これは、手帳を閉じるものとして考えてもいいかなと思います。

パリで作られたお品物で、この素晴らしい細工から、
当時のとても高級なスーブニール(記念品、お土産、思い出の品等の意味)であることがわかります。

ガブリエル・ルグーヴェは、ジョセフィーヌ皇帝妃のサロンの顧客でもあり、
アカデミー・フランセーズの会員でもありました。​