17世紀 無原罪の御宿り 聖母マリア エメラルド エナメル ペンダント
16世紀のとても古い聖母マリアのペンダント、
美術館級の大変希少な作品になります。
聖母は両手を合わせ、冠をかぶり
三日月の上にのった姿で表現されています。
聖母が三日月の上に乗っているのは
無原罪の御宿り
であることを示しています。
無原罪の御宿りは、
聖母マリアは、母アンナの胎内に宿った時点で
既に原罪を免れていたとする意味で、
1854年にカソリックの正式な教義として認められています。
なぜ、三日月かというと、
月の満ち欠けは女性の生命のリズムとリンクしている為に
月は女性の象徴とされ、
逆に月と対をなす太陽は常に形を変えることなくあり続けることから、
月は常に形が変わり続け不安定ゆえに、
堕落した信頼できぬもの=原罪と見なされ、
三日月の上に降り立つ聖母マリアは
原罪に勝利したということを表しているとされています、
また、冠は、聖母マリアが、天の女王であることを示しています。
このペンダントは、
16世紀のオリジナルの赤、白、緑、青のエナメルが残っており、
聖母の足元の三日月には古いエメラルドが飾られています、
エナメルはところどころ剥がれておりますが、
16世紀のとても古い作品ですので、これは通常のコンディションになります、
むしろ、ここまでエナメルが多く鮮やかに残っているのは
ルネサンス時代のジュエリーの中ではコンディションの良い作品と言えるでしょう。
聖母マリアの装飾は左右に少し動くようになっています。
3.2cmの小さな像ですが、手を合わせた様子や
顔の造形も細かく作り込まれ、
身につけている青と赤の衣も聖母マリアを示しています。
足元のエメラルドは16世紀当時の古いエメラルドです。