古代ローマ時代の大変素晴らしいインタリオ。
モチーフはギリシャ神話に登場するケイロンです。
ただのケイロンではなく、神話にのっとったポーズをとっており、
このインタリオは数十年に一つ出るか出ないか、もう二度と出ないかもしれないくらいの
大変な希少性があるものなのです。
そこを深く理解して頂ければと思います。
古代ローマのインタリオは、その年代の古さから元々が希少な物です、
ただ、アンティークジュエリーに良し悪しがあるように、
勿論古代ローマのインタリオにも良し悪しがあるのです。
例えば、、、
面白みのないつまらないモチーフ、よく見かけるモチーフ、
大きなひび割れ、大幅な欠け、
石が石灰化している、石が美しくない、、などです。
このインタリオのモチーフは、ギリシャ神話に登場するケイロン、
ゼウスの父クロノス神と女神ピリュラーの子の半人半馬です
ケイロンは、アポロンやアルテミスから芸術、医学、予言、狩猟を学び、
その知識を生かして人々を助けて暮らすなど賢く穏やかな性格でした。
ケイロンはその知識を神話に登場する英雄らにも与えました。
12の偉業のヘラクレス、
コルキスの黄金の羊毛を探しあてたイアソン、
馬術の名手ふたご座のカストール、
アポロンの子、医術の天才アスクレピアス、等、
神話で有名な彼らもケイロンの弟子として、
知識を学んでいます。
ただ、理不尽なことが起こるのがギリシャ神話なので、
ケイロンは自分が育てたヘラクレスとケンタウロスの争いに巻き込まれ、
ヘラクレスが放ったヒュドラの猛毒を塗った矢が誤ってケイロンを傷つけてしまいます。。
ケイロンは神であり不死身であった為、猛毒でも死ぬことができずに苦しみ続け、
ついに耐えられなくなり、ゼウスに頼んで不死身の力をプロメテウスに譲り、
自らは空へ登り射手座となりました。。。
このシーンをモチーフにしたインタリオなのです。
ですから、粘土に押して見てみると、、、

自らに刺さった矢を抜こうとしているのが分かります。。。
このような神話のシーンを繊細に表現したインタリオは
滅多にない素晴らしいもの、パリには古代美術ギャラリーも多くありますが、
まず、このようなインタリオを見つけることはできないのです。
また美しい模様の緑色の石はプラスマと呼ばれ、
古代ローマのインタリオの中でも
とても珍しく、滅多に見ることの出来ない石で
通常良いインタリオにのみ使われてる希少な石です。
まるで森の中にケイローンがいるようで、
このモチーフにもとてもよく合っており
想像力をかきたてます。
そして、彫りの美しさも群をぬいています、
それは、、、
このように、インタリオは本来、小指の爪程しかない
かなり小さなものです。
この小さな石の中に、、、
これほどの彫刻を施すことが出来ていたことは驚くべきことだと思いませんか?
約2千年も昔の便利な道具もない時代です、
人間の能力は使わなくなると退化するものですが、
当時の人間の手の器用さは便利な道具に頼ることができない分、
人間の持つ能力を最大に発揮できていたのだと思います。
半人半馬のケイロンの筋肉や、
馬の下半身などを見事に彫り上げているところに
ぜひ注目しながら、古代神話や、古代ローマ時代の人々がどのような思いで
このインタリオを作ったのか想像して、思いを馳せることは贅沢な夢なのです。
射手座の方には力強いお守りにもなると思います。
この希少な古代ローマのインタリオは、
現在は古代風のゴールドリングに仕立てられております、
写真は撮影次第掲載をいたします。
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