19世紀初期 リラ色 エナメル メッシュ ネックレス
小さな金の輪4つを留めたパーツを、交互に組み合わせて作ったネックレス、
フランスの1830年〜1840年頃のとても繊細な作品です。
紐状のメッシュのようでとても軽く、触り心地も柔らかで
金で出来ていることを忘れさせるような仕上がりです。
19世紀初期は金が非常に高価であった為に、少ない金でなるべく華やかに見せる工夫が施された
繊細な作りのネックレスが見られますが、
その中でも、このモデルは本当に珍しいデザインで、今までに見たことのないタイプです。
金の輪をつなぎ合わせているところに、リラ色のエナメルの丸い装飾が施されており、
このネックレスのように繊細で細かなリラの花を思い起こさせます。
一つ一つの金の輪を組み合わせてエナメルで留めながら、
同時に次のパーツとも組み合わせていく作業は大変であったと思います。
失敗すると、くっつかなくていいところが、くっついてしまったりして、
パーツ同士が滑らかに動かなくなってしまったことでしょう、
このネックレスは、全てのパーツが滑らかに動く素晴らしい出来栄えです。
この年代のネックレスは非常に繊細な為に、
修復ができないほどの壊れているものもあるのですが、
このネックレスはクラスプのエナメルが僅かに剥がれているのを覗いて、
素晴らしいコンディションを保っています。


作品動画