1870年 オニキス カメオ ブローチ&ペンダント ルネサンススタイル 貴婦人
ルネサンススタイルの衣装に身を包んだ若い女性のカメオです。
カメオは人物が横を向いているタイプの作品が多いのですが、
このカメオは斜め正面を向いている珍しい構図です。
この構図は真横をむいた横顔のカメオよりも
さらに立体的な表現が要求される為に彫るのが難しいです。
ですが、正面を向いたカメオは彫るのが難しいから良いカメオ、、
というわけではなく、
彫り、構図、素材、フレーム等、
総合的なバランスが優れているものが良いカメオだと思います。
例えば、古代のカメオと19世紀のカメオが全く違う様に
各年代によってカメオの美の基準には差があり、
緻密な彫りが良いわけでもなく、荒い彫りが悪いわけでもありません。
彫刻であるカメオには他にはないような、、、芸術的な要素がふくまれているかが
良し悪しをみる上で大切になってくると思います。
それ故に商業用として大量にカメオが制作された19世紀で、
美しいカメオを見つけるのは難しく、滅多に仕入れることはないのですが、
このカメオは滅多に見られない構図、美しい彫り、シックな白黒のオニキス、
彫りを引き立てる様なシンプルなフレームなど、
バランスが綺麗なカメオなので仕入れました。
特に素晴らしいのは表現力に優れた立体的な彫りですから、
是非ご覧ください。
表現力に優れた彫りなので色々な角度から写真を撮影すると、
憂いを帯びた表情になったり、微笑んでいる様に見えたり、
感情を映し出す様な、繊細な表情を見せてくれます。
カメオが最小の彫刻芸術作品であることを感じさせる
美しい彫りです。
実物のカメオの大きさは3.5cm×2.5cmと大変小さなものです、
写真は細部がわかるようにと拡大をしておりますので、
実物の繊細な彫りの美しさをお伝えしきれてはいません。
写真によってカメオの色合いに差が出ているのは
照明を変えて撮影をしている為です。
実物の色合いは、ややアイヴォリーがかった白に黒い背景です、
白い背景で撮影した写真が一番実物に近い色合いです。
裏面のブローチピンは取り外しができる様になっており、
ピンの受けも内側に倒れる様になっておりますので
ペンダントとしてもスムーズにお使いいただけます。
シックな白黒のオニキスを使い、シンプルなフレームで囲まれています。
作品動画