1787年　Agnes Marton 長寿のセンチメンタルジュエリー　リング　

オーバル型の大変上質のセンチメンタルジュエリーです。

センチメンタルジュエリーは天に召された大切な人や、
生きている愛する人を想って作られた特別な愛溢れるジュエリーで、
過去に生きた人の心の中に宿っていた繊細な感情がリングに込められています。

センチメンタルジュエリーを見かける度に、そのジュエリーの数だけ、
確かに存在した人の愛があったと思うと、そのジュエリーをそっと大切に見ていたいような気持ちになります。

センチメンタルジュエリーには、髪の毛が使われていることが多いので、
どうしても遺髪のイメージになってしまい苦手な方もおられるのはよくわかるのですが、
どうか自分が大切に思っている人のことを心に思い浮かべて、
それと同じ感情を、センチメンタルジュエリーのオリジナルの持ち主も持っていたことを思いながら、
センチメンタルジュエリーに接してみてください(^-^)

センチメンタルジュエリー自体は珍しくはなく、よく見かけていましたが、
だんだんみつけるのが困難になってきました。

このリングは特別に作りの良いリングで、ホワイトエナメルが使われており、
細密画の出来も素晴らしく明るいイメージの指輪です。
本当に作りは惚れ惚れするほど抜群に良く申し分ありません、
そして、細密画は拡大すると出来栄えの良し悪しがよくわかりますが、
この細密画は拡大をしても絵の美しさが全く損なわれずに、絵の品質の高さを保っています。

細密画はガラスでカバーされていますが、
本当にどっしりとした厚みと丸みのあるガラスが使われており、
たくさんセンチメンタルジュエリーを見て参りましたが、
ここまでのしっかりしたガラスのカバーが使われているジュエリーも
そうはないと思います。

手作りのガラスですから、横から見ると、表面は綺麗に形が揃っているのですが、
内側のガラスに歪みが生じており、それがまた、なんとも良い雰囲気です。

裏面にはまるで織物のようにきっちりと隙間なく編まれた髪のがセットされており、
周りには天に召された人の名前と日付が美しい文字が刻まれています。
嵌め心地も指に吸い付くように優しいです。

細密画の大きさは2.9cmですが、
ここまで拡大しても絵の品質が損なわれず美しさを保っていることから
かなり出来栄えの良い細密画であることがわかります。
この細密画を2.9cmの大きさにキュッと縮めた時のことを考えると、
どれだけ、この絵が繊細なものになるのかぜひ想像してみてください。

柳の木の下で女性が手を合わせて祈るようなポーズをとっており、
壺の下の柱にはイニシャルAWが書かれていますが、これは天に召された人のイニシャルです。

指輪の裏面を見れば、この指輪が誰を思って作られたかがわかります。

刻まれている文字は、、、
AGNES MARTON died 20 January 1787 aged 71

AGNES MARTON という女性が1787年1月20日に71歳で亡くなったことがわかります。
この時代に71歳まで生きるということは長寿でしたから、
現代の100歳くらいで亡くなった感覚でしょうか。

亡くなった後も、こんなに美しいリングが作られていることを考えると、
深く愛されていた人物であることがわかりますし、
このリングは長寿のお守りにもいいかもしれませんね(^-^)

髪は織物のようにきっちりと細かく隙間なく編み込まれており、この部分からも、
腕の良い職人が編み込んだことを思わせる品質の高さを感じます。

71歳にしては髪の状態が良いので、
もしかしたら若いうちに髪の毛をとっておいたのかな?なんて思います。