1830年 フィリグリー&カンティーユ ハート ペンダント
繊細な金細工がキラキラと控えめに、金が柔らかく発光するように、
そっと輝く美しいジュエリーです。
写真では拡大されてしまうので実物の繊細さが十分お伝えできていないと思うのですが、
髪の毛と同じくらいの細さの金線でフィリグリーやカンティーユを作っており、
固い金属を自在に操ったとても見応えのある作品です、
あまりに繊細にできていて、とても柔らかそうに見えるので、
思わずペンダントの中央の膨らみをそっと手で押してしまうのですが、見かけによらずしっかり固いのです(笑)
ハート型のペンダントですが、ベースはフィリグリーが蔦のように伸びやかにハートを形作り、
そこにカンティーユの細工を加えた装飾です、表裏で模様が違っており、
表はカンティーユで花を型どったパーツを4つ並べ、華やかな仕上がり、
裏面は控えめに小さなカンティーユを一つ飾っています。
拡大写真を載せていますので、金細工の細部の作りがわかりますが、
実物はルーペで覗き込まないと、細部がわからないほどに繊細です。
金細工を駆使した作品は、どこかが壊れていたりすることが多いのですが、
このペンダントはパーフェクトなコンディションを保っており、
中央が膨らんだ立体感のある、大きめな作りなのがいいですね。
19世紀初期の金細工のテクニックを駆使した美しいペンダントです。
裏面には控えめに小さなカンティーユを一つ飾っています、
うねる植物模様のようなフィリグリーがとても綺麗です、
裏面も表にしても全く違和感なく美しいです。
バチカンにもカンティーユを美しく飾っています。
側面から見ると平たい作りではなく、膨らみがある立体的な作りであることがわかります。