モンゴルフィエ兄弟 気球のピアス
アンティークらしく歴史にリンクして、チャーミングで希少な、とても古いピアス。
このような作品があるからこそ、アンティークは奥が深くて楽しいな、と思ってしまいます。
このピアスのふんわりとした特徴的な可愛い形は、実は気球に由来しています。
それは、このピアスが作られた当時に、モンゴルフィエ兄弟の発明により、
世界で初めて気球が人を乗せて空を飛び、大大大ニュースになったからです。
それは、最新版のiPhoneの発売よりもセンセーショナルな出来事(笑)だったはずで、
上の写真でも、当時の小箱や椅子に気球がモチーフになっていることがわかるように、
あらゆる芸術品、工芸品に気球が登場し、当時の品に可愛い気球が確認できるのです。
気球にインスピレーションを受けているので、薄い金をふんわり丸い形に整えています。
鶏の頭のホールマークが打たれており、1798 - 1809年頃のとても古い作品であることに加えて、
こんなにも壊れやすい形であるにも関わらず、綺麗に残っているので、
今までよく残ってきてくれたね、と、手のひらでコロコロと転がすたびに胸を打つものがあります。
1783年、モンゴルフィエ兄弟がヴェルサイユ宮殿で、ルイ16世とマリーアントワネット王妃の前で、
動物を乗せた気球を無事に飛行着陸させることを成功させました。
動物を乗せたのは、上空で人間が生きられるかどうかわからなかった為だそう、、、!
その後すぐに、有人飛行へ挑戦するために、百合の紋章、ルイ16世の顔、黄道十二宮を描いた
豪華な新しい気球が準備され、この有人飛行も無事に成功させます。
このような出来事が背景にあると、この希少なピアスが今までも残ってきてくれたように、
これからも残っていって欲しいという気持ちでいっぱいになります。
ピアスの下部のパーツが一部外れていますが、この年代のピアスであることと
希少性を考えれば、問題ない範囲のダメージです。
鶏の頭のホールマークが打ち込まれています。
1798年〜1809年の間のみ打たれたホールマークですから、
このホールマークが打ち込まれたアンティークは希少です。
ふわりと軽く、実際に身につけると空気のようです。
繊細で手の込んだ、とても雰囲気の良い作品です。
気球というモチーフの希少性から、美術館に収蔵されていてもおかしくはない、
とても価値のある作品です。
作品動画