アメジスト カメオ ペンダント 美少年アンティノウス
ローマ皇帝ハドリアヌスの寵愛を受けた、
古代の伝説の美少年アンティノウスをモチーフにした素晴らしいアメジストカメオです。
透明度の高い艶やかなアメジストに、豊かで柔らかな巻き毛、丸みをおびたフェイスラインで、
ややフェミニンな印象でアンティノウスが彫られています。
特に巻き毛の表現が素晴らしく、この巻き毛でアンティノウスであるということが分かるほどの
見事な彫刻です。
石自体はすみれ色の繊細な色をしています、背景によって深い色にも変わるのが
とても美しいカメオです。
〜 右・中央 ルーブル美術館 アンティノウス像 左 アンティノウス座 〜
美少年アンティノウスはハドリアヌス帝のエジプト視察に同行した際に、
自殺か他殺か、それともワニに食べられてしまったのか、理由はわかっていないのですが、
20歳前後くらいでナイル川で命を落としました、
ハドリアヌス帝は嘆き悲しみ、アンティノウスを神格化させ、アンティノウスの名をつけた都市を建設し、
帝国中にアンティノウス像を設置、アンティノウスをモチーフにした芸術作品を残し、
さらに、アンティノウス座という星座まで作ってしまいます、
ハドリアヌス帝はアンティノウスを深く愛していたんですね、、。
〜バッカス神に扮したアンティノウス〜
〜ヴィラ・アドリアーナ〜
ハドリアヌス帝の別荘ヴィラ・アドリアーナには、ナイル川に似た泉が作られ、
アンティノウスを神格化した古代彫刻も見つかっています、
この別荘で亡きアンティノウスを想って過ごしたのでしょう。。。
カメオは薄いスミレ色をしており、白い背景の場合には彫刻の美しさが際立ちます。
アメジストは壊れやすい石なので彫刻には向かず、カメオを制作するのは大変難しいのです、
かなり腕の良い彫刻師でないと作れない為に、アメジスとのカメオはとても希少ですし、
素晴らしい作品を作るのは本当に至難の技、アメジストにここまで繊細に彫刻を施したカメオも
滅多に見かけることはできません。
アメジストは彫刻には向きませんが、美しい石ですから、
古代ローマ皇帝に神格化されるほどのアンティノウスの美しさを表現する為に、
あえて選んだのだと思います、神秘的な美しさが見事に表現されています。
表面は時間をかけて完璧に磨かれており、とても艶やかで、触り心地も
吸い付くように滑らかです。丁寧な仕上げに渾身の作であることを感じます。
繊細なカメオに合わせて、フレームには細い金細工とブルーエナメル、天然真珠で
縁取りが施されています。天然真珠の、色、照り、艶は、小粒ながら素晴らしいものが
あります。
裏面はふっくらと凸レンズのようになっており、
裏面から見るカメオもまた素晴らしく、鑑賞の楽しみです。
作品動画