古代ローマ 2世紀 青銅像「トラキアの剣闘士」
このブロンズの素晴らしいオブジェは、重武装したトラークス(トラキア人)のグラディエーターです。
グラディエーターは古代ローマのオブジェの花形であり、古代ローマへの憧れそのもの。
保護用の腰ベルトと両脛、右腕、及び肩用の装甲ガードの付いた衣服を身に纏っています。
剣と楯を構え、精巧で高い羽毛飾り(前立て)とサイドプルームの付いた特徴のある鉄兜は、
戦闘に備えて面頬が閉じられています。
このトラークスは、シーカ(sica)と呼ばれる非常に短い曲がった剣を持ち、
パームラ(parmula:約60×65センチ)と呼ばれる小さな長方形の盾で武装しています。
盾のサイズが小さかった為に、両脚の重たい装甲を必要としたのです。
やや簡略化されたデザインがとても洗練されており、小さなグラディエーターのブロンズのオブジェは、
古代ローマ世界の歓声と怒号が溢れる闘技場へと私達を誘ってくれることでしょう。
状態は非常に良く、ブロンズの経年変化が非常に美しい作品です。
左の本はこのようなグラディエーターのオブジェを紹介しています。
隣のグラディエーターのオブジェはブリティッシュミュージアムの作品。
右のイラストと作品はルーアン美術館所蔵です。
Mus?e d?partemental des Antiquit?s, Rouen.
N° inv. 391 (A)
その他の作品達。
左 古代ローマのグラディエーターの壁画。
右 古代ローマのグラディエーターのモザイク画。
左 古代ローマのグラディエーターの兜。
右 古代ローマのグラディエーターモチーフのテラコッタ。