古代ローマ エロス 銀の髪飾り
この細長い銀の髪飾りは、古代ローマ時代のとても希少なもの、コンディションはとても良く、銀自体もとても丈夫ですから、現在でも問題なく使えます。コルヌコピアを携えたエロスが花のアーチをくぐる可愛らしいモチーフです。
古代ローマ時代の髪飾りは、何も装飾がない青銅製の物はありますが、銀製、金製で、さらに装飾の優れた物は希少で、美術館などに収蔵されているものが殆どですから、市場に出るのは本当に希少なことです。
古代ローマ時代の貴婦人が髪をまとめる時に差して使った、1800年も前の髪飾りだと思うと、神秘的でとてもロマンティックです、美術館に収蔵されているような作品をガラス越しに眺めるのではなく、所有して鑑賞することは勿論、実際に使えるというのは、古代ローマ好き、歴史好きの方にはこの上ない喜びと思います。
それでは、今回ご紹介している作品と、美術館、オークションに出ていた同じ年代の作品をご紹介致しますね。
〜左から〜
ソレイユ 掲載作品 「エロス 銀の髪飾り」
Bonhams オークション出品作品 「エロスとプシュケ 銀の髪飾り」
大英博物館 「ヴィーナス 銀の髪飾り」
大英博物館 「石榴を持つ手 銀の髪飾り」
今回、ソレイユでご紹介している作品は、美術館に収蔵されているのと同じレベルの出来映え、もしくは、それ以上の作品になりますから、滅多に手に入れる機会のないものなのです。
モチーフを拡大すると美術館収蔵品に負けない、その作の細かさが良く分かります。
小さな髪飾りであるのに、拡大をしても鑑賞に耐えうるのは、クラバットピン等でもそうですが良品の証です。
でも、古代ローマ時代の銀の髪飾りであれば、それだけで希少ですから、そこまでのクオリティは求める必要が無いものですが、この作品は例外的な素晴らしさを備えていますから、是非じっくりご覧頂きたいと思います。
左手にコルヌコピアを持ち、左足を前に出しているポーズは、まるで小さな小さな古代の彫刻作品のようで、
いつまでも見ていたくなるような、味わい深い目が離せない魅力を感じます。
後ろ姿もとっても可愛いとしか言いようがありません。
くし部分は、直線で終わらせずに、装飾が施され、柱のような雰囲気。。。
古代ローマ時代の女性の髪型はバリエーションがあり、面白いものですが、当時はこのようにして編み込んだ髪にくるりと差していたようですね。
現代でしたら、髪を一つに手で束ねてクルクルクルとひねり、そのまま上に上げて、銀の櫛で固定すればアップスタイルの出来上がりです。
髪ゴムを使わなくても一本の櫛があればいつでもどこでも髪をまとめることが出来るので便利なスタイルです。
もしくはUピンで予め作ったスタイルに差してもいいですね。