古代ローマ2世紀 インタリオ エフェソスのアルテミス
古代の巨大建築物、世界7大不思議の一つ、
エフェソスのアルテミス神殿に祭られていたアルテミスがモチーフのインタリオ。
とても珍しいモチーフで、さらに彫りのクオリティも抜群の良さ、磨き方も素晴らしく、
かなり時間をかけて作ったことがわかる、全てにおいて特別なインタリオです。
彫りを良く見て頂く為に、画像を拡大しているので巨大なインタリオに見えてしまいますが、
実物は1,5cm×1,1cmととても小さいのに、彫りが細かいので凄く見応えもあります。
石の質感はまろやかなオレンジコーネリアンです、
かなり丸みを帯びたカボッションなので柔らかさを感じさせます。
このモチーフは胸元に丸い彫りが沢山あり、独特な姿をしていますが、
エフェソスのアルテミスには乳房が沢山あり、とても個性的な像なのです、
一度見たら忘れられない姿をしているので、どこかで見た事あるかも、、と
思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この像がエフェソスのアルテミス女神像です。
つい、乳房が多すぎるのでは!?と思ってしまいますが、
ギリシャ神話の処女神アルテミスとは違って豊穣多産を象徴する地母神的な性格が強い女神だからです、
土地によって同じ神でも信仰の仕方に差が現れるところに大きなロマンのうねりを感じます。
アルテミスが彫られた古代のコインです。
おそらく、このインタリオを彫った職人はアルテミスの古代のコインを参考にして制作したのでしょう。
左下のコインにはアルテミスの後ろに大きな神殿も彫られています、
エフェソスのアルテミス神殿は巨大で壮麗な建築物であったので、世界7代不思議にも数えられています。
残念ながら現在は ↓ 僅かな柱を残すのみになっています。
ですが、古代世界では ↓ のような姿をしていたようです。
神秘的でなんと素晴らしいのでしょうね。
このインタリオを手に取れば、古代世界の失われた遺跡などに興味が尽きる事は無く、
大きな時の渦に心地よく身をゆだねていたい感じです。
あまりの彫りの細かさに大きく感じてしまいますが、一円玉よりもずっと小さいのです。
粘土に押すと、その細かさ、クオリティの高さが良くわかります。素晴らしい。
オレンジコーネリアンの優しい石のまろやかさと高さのあるカボッションが豊かな地母神にぴったりのおおらかさです、
さらに彫りが良いために、地母神像が石の中にハッキリと、そしてふわりと浮いているようで神秘的です。
インタリオに触れる部分は純度の高い金属を使って大切にセッティングされています。