古代ローマ1世紀〜2世紀 インタリオ レダと白鳥
古代ローマ1世紀〜2世紀のインタリオ、ふっくらとした楕円形をしており、
インタリオの中では1,8cm×1,4cm と大型で見応えのある作品です。
モチーフは古代世界において好まれた神話「レダと白鳥」、
ゼウスが白鳥に変身しスパルタ王テュンダレースの妻レダを誘惑した神話がモチーフになっています。
多くの芸術家インスピレーションを与えた神話が確かに古代世界に存在していたかと思うと感動しますし、
大きなサイズの石を生かして伸び伸びと繊細に安定した構図で彫刻されたハイクオリティの古代ローマのインタリオです。
さらに、石はかなり鮮やかな三層オレンジアゲートです、
ここまで鮮やかなオレンジ色のアゲート、しかも3つの層を持つ石は滅多にありませんから、
いろいろな意味で珍しい素晴らしいインタリオです。
こうして横から見ると、彫りが深いことがよくわかります。縦に穴が開けられ、
ペンダントかリングにセットされていたことがわかります。
片足を上げ、薄布をまとったレダと、
羽を広げる白鳥(ゼウス)が安定した構図で彫り込まれています。
〜ギュスターブ・モロー美術館 レダと白鳥〜