マイクロモザイク　ゴールド　ブレスレット

18世紀にイギリスの上流階級の若者の間で、イタリアやフランスへ数ヶ月〜数年かけて周遊し、生きた教養、知識、マナーを身につけ、現地の美術品を購入するる旅、グランドツアーが流行しました、グランドツアーは19世紀に入ってからも続けられ、この素晴らしいモザイクのブレスレットは、デザインから 1860年〜1870年の間にグランドツアーでイタリアへやってくる上流階級の為に制作した作品であることがわかります。

マイクロモザイクとは、一つが一ミリ以下の驚異的に小さなガラス片であるテッサラを複雑に組み合せ、はめ込み、まるで一枚の絵のように仕立てる技法、ローマで主に素晴らしい作品が作られていた細工で、グランドツアーにおいても大変人気のあった作品でした。
モザイクのモチーフは古代遺跡、古代神話、動植物などが主に人気があった為に、このような人々の生活をリアルにモチーフにした作品は極めて珍しく、滅多に見る事の出来ない作品です、当時の伝統的な衣装に身を包んだ女性、ヤギの世話をする男性、遠くには寺院が見えます、手前から奥へと遠近を感じる見事な出来映えです。

希少なモザイク画は華やかなゴールドのブレスレットにセットされていますが、当時、エトルリアの古代遺跡がイタリアで発掘された為に、バングルのゴールドの細工は古代遺跡から発掘された古代ジュエリーにインスピレーションを受けた古代風のデザイン、大降りの華やかなバングルが見応えのある作品です。

マイクロモザイクはあまりの細かさに筆で描いた絵のように見えるのですが、写真を拡大して、どのように作られているのかが分かると、その脅威の仕事に驚かれると思います。

目を凝らして、よーーく見てみると、絵のように見えていたモザイクが、実は細かなパーツで一つ一つ組み立てられていることがわかると思います。
こんなに細かなパーツを使って絵のように、色を選びながら遠近感や立体感を表現するなど、人間離れした技です、手が震えて正しい場所にテッサラをセットできないような気がしてなりません。

アンティークならではの素晴らしい職人の技を感じることの出来る作品です。