古代美術 古代ローマ1世紀〜2世紀 インタリオ 複合女神
鮮やかなオレンジカラーに赤い色の斑点模様の見た事もない珍しい石は、実は石灰化したコーネリアンです、結果的に自然の経年変化によってコーネリアンが美しい石へ変身した大変面白いインタリオです。
石に負けないくらいモチーフも非常に面白いのも魅力です、ミネルバ、ヴィクトリー、フォルテュナの3人の女神の特徴を一つに合わせて表現してある複合女神のスタイルです。
彫りがとても細く、消え入るように繊細に彫っている為と、石の模様により、このインタリオを見ただけでは、彫りがよくわかりませんが、粘度に押すと、その類い稀な美しさが姿を表します。
粘度に押すと女神が彫られていることがわかります、消え入るように繊細な彫りですが、しっかりとした主張があります、この女神にはミネルヴァ、ヴィクトリー、フォルテュナの3女神の特徴が一度に彫り込まれているのです。
頭にかぶった兜はミネルヴァを、翼はヴィクトリーを、右手にもった、コルヌコピアと、シップスラバーはフォルテュナを示すアトリビュートです。美しい衣装を身につけており、石の中をそっと歩いているような神秘的な美しさがあります。
3女神の特徴を一度に彫り込んだ、強力なお守りとして身につけられたインタリオです。
石の美しさを生かして、厚みのあるカボッション型に整えられています。