/products/detail.php
商品詳細
販売状況から検索
カテゴリから検索
キーワードから検索
価格帯から検索

古代美術 ビザンチン 9世紀〜11世紀 リング

古代美術 ビザンチン 9世紀〜11世紀 リング

アンティークジュエリー 古代美術 ビザンチン 9世紀〜11世紀 リング

9世紀〜11世紀のビザンチン時代の大変希少な指輪です。
この指輪のベゼルには文字がびっしりと刻まれています、指輪に文字が刻まれているだけで、その指輪への興味、その指輪をもっとよく知りたい!という気持ちは強くなりますが、これは文字が重要なものだということを古来よりの人間の本能で感じ取っているのだと思います。

文字は古来より、所有者の情報、神を表す言葉、祈りを表す言葉等として、指輪に刻まれました。文字が刻まれることでその指輪の力が増幅すると考えられてい たからです、まるで魔法の指輪のようですが、当時の人たちにとっては指輪に限らず装身具は本当に魔法の力が宿った宝物のような存在として、装身具の力、宝 石の力が信じられ、大切なものとして扱われてていたのです。

この指輪の細工はベゼルもショルダーも素晴らしいです、ベゼルには、文字を彫りこんだ後に銀線が埋め込まれており、この文字が消えないようにしっかり刻んだのだと思います。

類似作品も最後に掲載しておりますので、是非ご覧下さい。

次ページで、このベゼルに刻まれている文章の意味をご説明致します。




この指輪のベゼルに刻まれているのは、写真の上に白枠で記した文章です。
文字は古代ギリシャ語です。

文字の意味は、「主人よ(神よ) (何かの職業として)王に使える あなたの僕である、John を守りたまえ 、アーメン」です。

この指輪の持ち主がJohnという人物だったこと、神への加護を祈る言葉を刻んだ聖なる守りの指輪であった事がわかりました。
この文章の先頭と最後に十字が彫られていますが、これは神は私と共にこの場にいる、ということを示しています。
約千年前に生きたJohnという人物の祈りの指輪は、こうして約千年の時を経て、意味を理解されて蘇りました。

小さな指輪の中には収まりきらない程の夢が詰まった、素晴らしい魔法の指輪だと思います。
千年間にこの指輪に一体何が起こったのか?
それらを想像することは素晴らしい時間になることでしょう。

では、この指輪が作られたビザンチンの美術品を見てみたいと思います。




宝石のように美しい、永遠のモザイク画。
皇帝ユスティニアヌス1世です。
ユスティニアヌス帝の生活は質素で、眠らぬ皇帝と呼ばれる程、統治者としての勤めを果たし、ローマ法大全の改訂など、多くの業績を残しました。

ユスティニアヌスの妻は美しい踊り子のテオドラです、彼女と結婚をすることは容易ではなく、踊り子と元老院議員との結婚が法律で禁止されていたこと、また 階級差の違いから他の貴族達の猛反対にあいますが、叔父ユスティヌス帝を説得し、法律を変更させ、愛を貫いてテオドラと結婚します。

この美しいモザイク画の対となっているのが、、、




妻のテオドラのモザイクです、踊り子という下層の出身でありながら、美貌のみならず知性にも溢れでユスティニアス帝に助言をするパートナーであったようです。



この地図の赤色の部分が、指輪が作られた時のビザンチン帝国の領土です。



この指輪が美しいのはベゼルだけではありません。

指輪の側面、ショルダーです。
人物が文字と同じく銀線で表現されています。

この人物は誰かというと、、、



聖母マリアです。
それは、この指輪の両側に刻まれている赤丸で囲んだ文字でわかります。
刻まれている文字はMPθVです。

左は、聖母マリアのモザイク画ですが、指輪の両側に刻まれているのと同じ文字MPθVが確認できます。

MPθVは、神の母、すなわち聖母マリアのことを示しています。



もう片方にも人物が刻まれています。
人物の両脇に文字が彫られていますが、読み取ることができませんでした。
ですが、持ち主の名前がJohnなので、おそらく、聖ジョンなどの聖人だと思います。何故なら、人物の名前と、その人物を守る守護聖人は同じ名前であるからです。

聖ジョンについて、調べてみましたが、聖ジョン・クリソストモスという聖人が存在していました。弁論に優れ、黄金の口と呼ばれていたそうです。
ギリシャ語では Ιωάννης ο Χρυσόστομος と記します。



この指輪は、刻まれた文字、聖母マリア、聖人らを彫って銀線で埋め込んで表現をするという大変手間のかかった素晴らしい指輪ですが、ゴールドギルトによる、素晴らしい経年変化も大変な魅力を持っています。
この指輪を手にもって動かすとわかりますが、ベゼルの表面に光があたった時の美しさ、文字が光を反射して蘇るように浮かび上がります、美しく神秘的な瞬間です。
指輪表面を覆う、独特の色の移り変わり、、、是非じっくりご覧下さい。


側面。


側面。



ベゼル裏。



古く大変貴重な指輪なので、サイズ変更はしてはいけません。



こちらは、今回ご紹介した指輪と同じスタイルの金の指輪です。
ベゼルに文字が刻まれ、ショルダーには大きな聖母マリアの印が同じく刻まれています。



こちらはも同じスタイルの指輪です。

9世紀〜10世紀 ビザンチンのゴールドリング
Walters Art Museum 所蔵

このタイプのビザンチンの指輪は、大変に希少で、資料や、美術館所蔵品以外には見たことがありません。
 
メルマガ新規会員登録

新着のアンティークジュエリーや、国内展示会・お得なセールのご案内、
メルマガ会員様限定のパリから届く毎月のプレゼント企画等、
メールマガジンでいち早くお知らせしています。

無料でご購読いただけますので
お気軽にお申し込みください。

古代美術 ビザンチン 9世紀〜11世紀 リング

お問い合わせ、ご予約は、メール・お電話・スカイプでも受け付けております

  • Phone03-4361-9011
  • Mail addressinfo@antique-gallery-soleil.com
  • Skypeantiquegallerysoleil
国 名
ビザンチン
年 代
9世紀〜11世紀
素 材
金 銅 銀
サイズ
19号 1,5cm 14,1g

^
Page Top