古代美術 ヘレニズム紀元前3世紀〜紀元前2世紀 オールオリジナルリング スフィンクスカメオ
古代ヘレニズムのスフィンクスカメオリングです。ヘレニズムの作品はカメオでもインタリオでも大変に希少な為に、滅多なことでは出てきてくれません。
ヘレニズム作品が出た場合は、現地のコレクターやディーラーの間で取引をされることが多く、入手することは不可能に近く、価格も大変高額なものになります。
特に今回ご紹介するようなヘレニズムのカメオ作品が残っていることは非常に稀ですし、また大変に良いコンディションです、そしてカメオとリング、両方がオリジナルで、これほどまでにグレードの高い作品はもう二度と出会えないのではと思っています。
リングの形に特徴がありますので、是非写真をご覧下さい。
カメオのモチーフはスフィンクス、古代ギリシャではスフィンクスは美しい女性の上半身、獅子の体、鷲の翼を持つ怪物です。
有名なオイディプスの悲劇に登場するスフィンクスは、女神ヘラによってテーベへ使わされ、その地で「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これは一体何か?」という謎を仕掛け、間違った者の命を奪っていましたが、オイディプスに「それは人間である」と答えられた時に、谷へ身をなげて死んだと言われています。
何故、スフィンクスが互いの命をやりとりするような、緊張感溢れる謎をしかけるようになったのか、何故、謎を答えられたら死ななければならなかったのか、そして、何故このような姿なのか、、、、今は分からない事が多く、興味はつきません。
スフィンクスは、古代においては壷や彫刻によく登場するモチーフでした、この想像力を刺激する美しい怪物は後の芸術家たちに多くのインスピレーションを与え、ギュスターブモローやアングルの絵画などにもとても美しい作品が残っていますので、調べてみると想像力がかき立てられて楽しいです。
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カメオはかなり厚みがあり立体感のあるカメオです。
側面。
側面。
ベゼル裏。
この指輪はとても面白いバランスで、ベゼルにはかなりのボリュームがありゴロゴロするような重みがあるのですが、サイズ自体はとても小さく6号〜7号です。
実際に身につけると、なんともいえない芸術的な雰囲気の漂う素晴らしい指輪です。
同年代の指輪。
こちらは水晶の固まりから指輪を彫り上げたタイプの美しいリング。
通常は、このタイプの形の指輪にはガーネットがセットされいるのことが多く、カメオがセットされているものは大変珍しいです。
類似作品。
類似作品。
スフィンクスがモチーフの古代作品。
スフィンクスがモチーフの古代作品。
スフィンクスがモチーフの古代作品。