古代美術 エトルリア紀元前3〜4世紀 オールオリジナルリング スカラベ「古代の射手」
古代エトルリア3世紀〜4世紀の鮮やかなレッドコーネリアン製の全てオリジナルのインタリオリングです。
モチーフは古代の弓兵、これもまた興味深いとても面白いモチーフです。
軽装の弓兵がひざまずき、矢を放つため弓を引いています。このひざまずく弓の射手のモチーフは、古代ギリシャのアルカイック期のインタリオから取り入れられていました。
スカラベはギリシャからの輸入品を通して紀元前500年代後期にエトルリアにもたらされ、その後、ギリシャからの移民芸術家らによって広められました。この時代、宝石彫刻家など多くのイオニア人芸術家は古代ペルシア人の侵略により母国を逃れ、その一部は安定し豊かな地域であったエトルリアへ逃れました。
エトルリアではスカラベの生態構造を写実的に彫刻した石がリングのベゼルにセットされ、ギリシャですでに流行が廃れた後も長い間、紀元前400年後期から紀元前300年まで、エトルリアではこのスカラベの人気が続いたのです。
次ページにインタリオを粘土に押した画像を掲載しています。
古代の弓兵のを是非ご覧下さい(^-^)
スカラベの裏面のインタリオ部分と、インタリオを粘土に押した画像です。
古代の弓兵の装備がよくわかるのでとても興味深く思います。
衣服は体にぴったりした上下に分かれた軽装です。
弓兵ですから遠距離攻撃の為にそれほどの重装備はいらなかったのか、それとも鎖帷子のように薄くても丈夫な装備だったのかもしれません。
弓兵の足に着けられた防具は独特な形をしています。
古代エトルリアでは兵士の足の防具も人々の靴も、デザイン性の高いものを身に着けており、このインタリオからもそれが良くわかります。
頭には動物の装飾のが施された兜を被っています。
同年代、エトルリアの戦士の装備品です。
青銅の足の防具がありますが、このインタリオのものと同じタイプです。
古代の弓兵のイラスト。
それでは全体像をご覧下さい。
非常に写実的なスカラベで、摩耗などもなくとてもコンディションが良いです。
スカラベの甲羅が繊細な彫りで表現されています。
斜め横。
コーネリアンの色合いに乳白色の部分があり、それもまた石の味わいを感じます。
シャンクの装飾が非常に独特です。
スカラベを包むよう膨らみを帯びた丸形のショルダーの装飾に細い金線が巻かれています。
スカラベの彫刻はどこから見ても写実的で、スカラベの足もはっきりわかります。摩耗などもなく、綺麗な状態です。
古い指輪なのでサイズ変更はしてはいけません。
指に嵌めるとこのようになります。
状態も極めて良く、大変稀少な古代エトルリアの高品質のスカラベリングです。
古代エトルリアのこのランクの指輪はそうそう出て来ませんので、興味のある方には是非お薦め致します。