グリロス 古代ローマ1世紀 インタリオ
古代ローマ1世紀の貴重で素晴らしいグリロスのインタリオリング。
グリロスとは人面と動物が組み合わさったグロテスクなモチーフの事です。
グリロスは古代ローマ時代より存在していたモチーフで、人面や獣などの様々な生き物の頭部がいろいろなパターンで組み合わさっているので、多種多様な魔を払う効果のある魔除けとされていました。
このグリロスは人面二つに猪の組み合わせですが、他にもインコと人面など色々なパターンがあり、組み合わせの仕方も様々です。騙し絵のような構図である事が多いので、どこに何がいるのかを考えるのも面白みの一つです。
そして、このグリロスのインタリオに使われているコーネリアンの色は例外的に鮮やかで透明感があります、このような素晴らしい石が使われているのも魅力でしょう。
反対側。
こうして角度を変えて見ると、見え方に新しい発見があるのもグリロスの面白さです。人面が二つあるのがわかりますか?
拡大図、美しい彫りですね。
こうしてひと目みただけでは、どこに何が彫られているか分かりにくいと思いますが、粘土に押した画像にははっきりと構図が浮かび上がります。
粘土に押した画像です。
良く見ると、人面が猪の耳になり、猪の口が人面の髭になり、、というように、それぞれが繋がっているのです。
シャンク裏面、滑らかで嵌め心地の良い作りです。