EQUITI AURATO 騎士の黄金の栄誉
この17世紀の古いエナメルの騎士のペンダントは、今までもそしてこれからも二度と出会う事はないと言い切ってしまっても良い程の大変珍しい品物です。
この作品は見ただけでは一体何がそこまで珍しいかはわからないと思います、もちろん17世紀という古い年代の作品は珍しいですし、例外的な素晴らしいコンディションも大変珍しいです、しかし、このエナメルの騎士の絵柄とラテン語のEQUITI AURATOの意味、17世紀の騎士のある話を知っていなければこの作品の本質に迫ることは出来ません。
当時の歴史や文化のごく一部を表現しているような作品で、その作品が持つ本来の意味や価値が忘れ去られて埋もれている事はとても多く、少し前までこの作品もその中の一つでした。
しかし、この作品は本来の意味と価値が正しく理解され、再び目覚めた幸運な作品なのです。

この作品が何かはラテン語で記されています。

騎士の功績を讃えて、その騎士は鎧の一部に黄金をまとうことが許されました。
鎧全体をゴールドギルトしたり、馬を蹴る時に使う踵についている金具をゴールドギルトしたりしていましたが、もっとも多かったのは首から黄金のメダルをさげる事でした。このエナメルの騎士も首から黄金のメダルをさげています。
この事から、このエナメル作品はEQUITI AURATOの栄誉を賜った記念に作られた作品であることがわかります。このような作品は非常に珍しく現存数も極めて少ないでしょう。美術館に収蔵されているかもしれませんが、あまりに珍しすぎて参考作品が見つかりませんでした、おそらく英国の女王のコレクションの中にもあるかないかといったところかもしれません。

この騎士はEQUITI AURATOの栄誉を受けた一人、Wilhelm von Bibra (1442?1490) です。鎧全体がゴールドギルトされています。

ややふっくらと盛り上がった形です。

裏面には果実の彫金が施されています。

装飾品としての性格よりもコレクションとしての性格が強い作品です。
身に着ける時はリボンで下げられた方が良いでしょう。
鮮やかなピンクが華やかな作品です。
コンディションは17世紀のエナメル作品としては奇跡的な素晴らしさを保っています。
このような珍しい作品に出会うと、この仕事をしていて良かったなと心から思えます。