18世紀 girandoles ピアス
girandoles、(ジロンドールはフランス語で燭台という意味、イタリア語のgirandolaに由来)と呼ばれるこのピアスは17世紀〜18世紀に主に着用された特別なジュエリーです。
通常、メインパーツから垂れ下がるたっぷりしたペアシェイプ型の3つのオーナメントで構成されています。
当時、この豪奢なジロンドールは舞踏会などの特別な場で身につける無くてはならないジュエリーでした。貴婦人達は手刺繍で彩られた絹のドレスに、独創的なかつらをかぶり、大きさが5センチ程もあるイヤリングを合わせていたのです。
18世紀の優雅な舞踏会に思いを馳せる事が出来る、美術的資料価値の高い希少なジュエリーです。
本体はシルバー製、ルビーを留める部分はゴールド製です。
全体的にルビーの色は深みのある濃いピンク色で、少し暖かみのある印象です。
全体像。
部分拡大。
部分拡大。
ジロンドールは主にドロップ型のパーツが3つ垂れ下がるスタイルです。
裏面。
18世紀にジロンドールをつけていた女性達の髪型ですが、今では信じられないようなスタイルが流行していました。
このような大きな船や、庭、馬車、などの装飾が実際にかつらにセットされていたのです、中には1メートルほどの高さの頭飾りもありました。
これほどの大きなヘアスタイルとのバランスを合わせる為にも、大きなピアスが必要だったのです。当時のシステムはピアスとかつらをリボンで留める大きな セーフティーシステムがついていましたが、現存しているジロンドールの殆どは当時のオリジナルのピアスのシステムが残っていません。もし、オリジナルのシ ステムが残っていなかったとしても、価値に影響はありません。
オリジナルシステムが残っているジロンドール、大きな輪にリボンを通してセーフティーとしてかつらにつなげました。
美しいジロンドール達、、、。
美しいジロンドール達、、、。
ジロンドールのデザイン画。
Maria Luisa de Parma by Anton Mengs, 1765
ジロンドールを身につけた貴婦人の肖像。
Portrait of Maria Christina, Duchess of Teschen (1742-1798)
着用はこのようなイメージです。
当時のオリジナルシステムは残っていませんが、価値に影響はありません、コンディションは素晴らしいです。
18世紀の選ばれた貴婦人達が身につける事が出来たジュエリー。
所有することで、マリーアントワネットやポンパドール夫人が生きていた頃の舞踏会を夢見る事ができます。
ピアスとして使わない場合はリボンで下げてペンダントにしても良いでしょう。