17世紀後期〜18世紀初期 スペイン エメラルド クロス
17世紀後半〜18世紀初期のスペインのとても古いクロスペンダントです。
以前ご紹介をしたジュエリーですが、お里帰りをしてきました。
持ち主の方との物語を経てお里帰りをしたジュエリーを再び扱えることはとても嬉しく、
暖かな気持ちでお迎えをしています(^-^)
小さなジュエリーなのですが、美しい色の大きなエメラルドが3石と、
小さなエメラルドが沢山留められており、
デザインのバランスも美しく、クオリティの高い作品です。
この年代のジュエリーというだけで珍しいので、
クオリティの高いものは、市場には滅多に出てきません。
18世紀はアステカよりスペインがエメラルド市場を独占していた為に、
このような古いエメラルドを多く使った
ロマンティックなジュエリーの姿を見ることができるのです。
また、当時の難破したスペインの貿易船がトレジャーハンターの手により、
海底から発見され財宝が見つかるという、下記のようなドラマティックな話もあり、
今回のような古いジュエリーへの妄想がさらに加速してしまいます、、(^-^)
1622年の9月4日、
スペイン行きのガレー船のヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ号は
約1000億円の財宝を載せて出航しましたが、
アトーチャはキーウェストの約35マイル (56キロメートル) 西方の
ドライ・トートゥガス諸島近辺のサンゴ礁で起こった大きなハリケーンに遭遇、
船体はひどく損傷し、船はすぐに沈没し、
3人の船員と2人の奴隷以外は全員溺れ死んでしまいます。
そして約350年後の1985年、
アメリカのトレジャーハンターのメル・フィッシャーの尽力により船は発見され、
数百年ぶりに目覚めた船には
数十トンもの銅、銀、金、タバコ、宝石、宝石類、宝飾品類やインディゴなど
1000億円相当の財宝が積載されていたそうです。
数百年の間、海の底に沈み、目覚めるのを待っていたジュエリー達、、、
とてもドラマティックですし、海の底で眠っている素晴らしい財宝は
今もきっと海のどこかにあることでしょう。
大粒のスクエアカットのエメラルドやドロップ型にカットされたエメラルドが
留められています。
今回のお里帰りに合わせて裏面の修理跡(リボン部分の左上の黒ずんだろころ)を綺麗にお直し致しました。
3つのパーツから出来ているので揺れるようになっています。リボンで下げると雰囲気の出るジュエリーです。
17世紀後期〜18世紀初期のとても古い希少なジュエリーで、
エメラルドも多く使われておりますので、
かなりお買い得だと思います。