アールデコ ダイヤモンドリング フランス 1920年
フランス、アールデコのダイヤモンドリングです。プラチナのリングに一つ石のダイヤモンドがセットされたアールデコのリングはよくあるスタイルですが、この指輪はひと味違います。アンティークならではのとっても興味深い面白いリングなんです。秘密は中央のダイヤモンドにあります。

中央にセットされたダイヤモンド、実はこのダイヤモンドがカットされたのはアールデコの時代ではありません。カットの仕方からアールデコよりももっと古い約300年前にカットされたダイヤモンドであることがわかります。当時、ダイヤモンドは今よりもずっと貴重で、一部の貴族しか所有することは出来ませんでした。おそらくアールデコの時代、貴族の家に代々伝わっていたジュエリーから、このダイヤモンドを取り外して指輪にしたのだと思います。理由はいろいろ考えられますが、本来は大きなジュエリーにこのダイヤがセットされていたのをデコの時代に気軽に身に着ける為に指輪に留め直したのか、家に代々伝わるジュエリーからこのダイヤモンドを取り外して婚約指輪としてフィアンセに贈ったのか、、、いろいろな可能性がありますが、アンティークには前の持ち主の事を想像する楽しみがありますね。

4隅が少し丸みをおびて膨らんでいて、中央のダイヤモンドを囲むように空間の空いたデザインです。

このダイヤモンドは厚みがあって、とても綺麗なダイヤモンドです。

真横からの写真ですが、ベゼル(指輪表面)がそれほど凹凸のあるデザインではないので、あまりぶつける心配をせずにお使い頂けると思います。

裏面です、少しわかりにくいですが、ベゼルの裏も曲線の装飾が施されています。