古代ローマインタリオ スフィンクス
古代ローマ時代、紀元前1世紀から紀元1世紀に製作された極めて珍しいインタリオ。モチーフは女性の顔に乳房、獅子の体、鷲の翼をもつギリシア神話に登場するスフィンクス、謎解きをもちかける怪物として有名なモチーフです。スフィンクスがモチーフのインタリオは稀ですし、古来より芸術家にインスピレーションを与えてきたモチーフと神話なのでとても面白みがありますし、神秘的ですね。古代ローマのインタリオは数千年の時を経て存在する極小の持ち運べる芸術作品なのです。

このようにインタリオの表面に光があたると、彫りが良くわかります。実際に身に着けている時にも、光の加減でインタリオの彫りがくっきりと浮かびあがる神秘的な瞬間を感じて頂けると思います。

石は暗いオレンジ色のコーネリアン。少し半透明なので光の加減によってこのように色の雰囲気が変わります。

光が沢山入ると明るいオレンジ色になります。光の加減で表情がかわり、彫りの見え方も変わるのがインタリオの魅力です。

リングは1860年〜1880年頃の作り、サイズ変更は簡単にできます。

反対側。

裏面。

粘度に押すと彫りが良くわかりますね。横からスフィンクスを表現し、羽を手前と奥で彫り分けるなど遠近を感じます。こうしてみると大きいもののように感じますが、約1cmの小さな堅い石の中に数千年も前の人が彫り込んだ芸術作品なのです。

こうして指にはめると、宝石のような華やかさはありませんが、内側からにじみ出るような静かな美しさがあるのがインタリオなのです。ブログに古来より芸術家にインスピレーションを与えてきたスフィンクスの画像を掲載していますので是非ご覧下さい。