古代美術 古代ペルシア紀元前5世紀 インタリオ アフラマズダー
紀元前5世紀の古代ペルシアのインタリオ。
今から約2500年も前の貴重な美術館級の作品です。
インタリオも古代のリングと同様に、割れていたり、摩耗しすぎていたり等、コンディションがあまり良く無いものが多いので、このように綺麗なコンディションを保っている作品はとても稀少です。
インタリオ作品はなかなか市場には出て来ない珍しい作品ですが、私はインタリオに力を入れていることと、美術館に収められているインタリオの鑑定もしている専門家とのコネクションで素晴らしい作品を手に入れる事ができます。
インタリオはとても小さなものですが、古より続く芸術作品として研究され専門書も何冊も出ています。専門書を元に、それぞれの年代のスタイルなどに違いがある事を確認したり、特殊なレンズでインタリオをよく観察したりなど、ジュエリーとはまた違った分野の、どちらかというと古代美術に分類される芸術作品の分野です。
ポケットに入る程のとても小さな作品です、その小ささに反して石の向こう側には無限の世界が広がっている事を感じます。
中央の翼を広げたモチーフは、古代ペルシアのゾロアスター教の最高神アフラマズダです。アフラマズダは翼に人型の上半身が組み合わさって表現されますが、太陽を表す神でもあり、人型の上半身なしで表現される場合もあります。
上下の獅子は王を意味するモチーフです。
機械のない時代に、石に細かな彫りを施したインタリオを所有することが出来たのは位の高い人物でした。インタリオも研究がされていますが、具体的な私用目的はわかっていない事も多く、お守りとして、魔除けとして、身に着ける者の地位などを表したとされています。
このインタリオには紐を通す穴が開けられているので、首からさげられていたのでしょう。
やや赤みがかった茶系の石です、見た目はざっくりとした質感に感じますが、手もつとツルツルとしていて触り心地の良い石です。
ゾロアスター教の最高神、アフラマズダ。上半身が表現されているタイプの壁画です。
インタリオのアフラマズダは上半身が表現されていませんが、これは太陽神としても表現されている為です。
紐を通す為の穴が開けられています。
綺麗な丸みを帯びています。
側面。
大変美しいコンディションを保っています。
インタリオはこうして粘土に押した時に初めて何が彫られているのかがはっきりとわかります。